11月2日 決算特別委員会

議事
(1)付託決算の審査
  ア 報告第1号 令和4年度墨田区一般会計歳入歳出決算
  イ 報告第2号 令和4年度墨田区国民健康保険特別会計歳入歳出決算
  ウ 報告第3号 令和4年度墨田区介護保険特別会計歳入歳出決算
  エ 報告第4号 令和4年度墨田区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算
   以上4件を一括して議題に供した後、一般会計の款9・教育費及び款1・議会費の質疑を一括して行った。なお、午後の再開後に理事者から発言の申出があったため、これを聴取した。質疑終了後、公明党からの申出により、委員間討議を行った。
   その後、本日の会議を終了し、7日(火)午前9時から委員会を開会し、総括質疑を行うこととした。
          ----------------------
             会議の概要は、次のとおりである。
                             午前10時00分開会

○委員長(堀よしあき) 
 ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
 早速議事に入ります。
 付託決算の審査を行います。
 報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計決算、以上4件を一括して議題に供します。
 本日は、一般会計の款9・教育費及び款1・議会費の質疑を一括して行います。
 それでは、順次、質疑を承ります。
 初めに、立憲民主党の質疑を行います。

◆委員(中村あきひろ) 
 本日もよろしくお願いします。
 12ページの議会費、議会だより発行費についてお伺いいたします。
 現在の区議会だよりの閲読率をまず教えていただきたいと思います。それと重ねて、区報のほうの閲読率が分かれば比較対照になりますので、それも併せて教えていただきたいと思います。

◎区議会事務局長(小倉孝弘) 
 今回、直近の令和4年の住民意識調査の中では約12%、その前の令和2年が約5%、平成30年が約13%という状況でございます。

◆委員(井上ノエミ) 
 おはようございます。本日もよろしくお願いします。
 まず、中学生の海外派遣について伺います。
 先日、リバーサイドホールで行われた派遣生の報告会には私も参加して、オーストラリアに行った中学生の英語の発表を聞きました。新型コロナのためにしばらく実施できなかった事業ですが、今年から再開されて大変よかったと思います。
 生徒たちも、2年生としてはかなりのレベルの英語力だと思います。派遣期間は、枠が僅か10日間ですが、事前の英語研修や帰国後の研修などで努力した成果だと思っています。先生方や関係者のご尽力にも感謝をしたいと思います。今回派遣された中学生が、学校や地域の国際化に貢献できれば、大変すばらしいと思います。
 まず、今回の派遣では各学校で2名ずつ選ばれていますが、選抜の基準について教えてください。また、ある程度の英語力のある生徒のほうが派遣の効果が大きいと思います。生徒の英語力をどのように評価したのか伺います。

◎指導室長(石坂泰) 
 まず、選抜の基準ですけれども、応募資格として墨田区立中学校の第2学年に在籍している生徒で、文化や語学に興味関心を持ち、積極的に自己研修ができ、派遣のための事前及び事後研修会などに全て参加できること、これを条件としております。
 英語力に関しましては、個人面接を行って判断をしております。面接には、学校のほうでも導入しています外部講師のネーティブアシスタントにも入っていただき、パフォーマンステストによる会話、発音なども含めて適切に評価をしております。ただし、英語力のみでなく、コミュニケーション能力や協調性、積極性など、総合的な視点で選抜を行っております。

◆委員(井上ノエミ) 
 選抜の際の英語力ですが、より客観的な基準があったほうがよいと思います。例えば、英検の3級とか、その上の準1級を派遣要件にしたほうが、より正確に生徒の英語力を把握できると思います。また、生徒たちにとっても、英検を取ればオーストラリアに行けると思えば励みになると思います。できれば、準1級程度の英語力があると現地でのコミュニケーションがスムーズにいくと思いますが、どのように考えるのか伺います。

◎指導室長(石坂泰) 
 英語力が高いほうが現地での学習や生活で円滑なコミュニケーションを図ることができるというふうには考えております。一方で、学校教育の中で学んでいる英語を活用し、ボディランゲージも含めながら自分の思いを相手に伝えること、そして相手の話していることを真剣に聞き、時には何度か聞き返しながら理解に努めていくということも今後の国際社会においてコミュニケーションを図っていくためには必要な力の一つであると考えます。
 英検などの検定試験については、審査のときに参考にはしていきますが、広く様々な生徒に応募の機会を与えるため、それを資格要件にすることは今のところ考えておりません。海外派遣に向けての意欲や本人の面接のときの英語力などから、総合的に判断をしていきたいと考えます。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、これまで派遣した生徒の追跡調査について伺います。
 これまで多くの生徒をオーストラリアに派遣しました。そこで伺いますが、これまでの派遣生のその後について、海外派遣事業の成果があるなら伺います。例えば海外留学したり、英検の準1級レベルを取得したり、大学の英語コースに入学したなど、成果があるなら教えてください。

◎指導室長(石坂泰) 
 これまで派遣した生徒につきまして、追跡調査というのは行っておりません。しかし、海外派遣事業の1期生は、現在大学2年生になっています。学校を通して確認している範囲では、大学入学後、海外に短期留学している生徒がいたりですとか、また高校入学後、海外派遣事業への参加がきっかけとなって、東京都が行っている世界を舞台に活躍する国際感覚豊かでたくましい若者の輩出を目的としている次世代リーダー育成道場というものに応募している生徒もいたというふうに聞いております。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、今回参加した生徒は、研修の成果をそれぞれの学校でどのように生かしていくのか伺います。派遣生が英語を一生懸命勉強して、他の生徒のロールモデルになるとか、発音が上手になって、ほかの生徒に教えられるとかいろいろあると思いますが、学校ではどのようなことを期待しているのか伺います。

◎指導室長(石坂泰) 
 研修の成果につきましては、文化祭などの機会を使って研修の成果を発表し、次年度の派遣対象となる1年生を含めた生徒や保護者に学びを還元しております。また、学校生活の中で、今回の海外派遣で得た積極性ですとか、プレゼンテーション能力ですとか、英会話の力を発揮するだけではなく、1年生に対する来年度の海外派遣事業の理解と申込みへの意欲の向上につなげております。

◆委員(井上ノエミ) 
 生徒の英語力を客観的に評価するためには、外部試験が幾つかあります。英検が一番使われていますので、学校で生徒の英検受験を積極的に進めるべきと思いますが、どのように考えていますか。墨田区の学校で英検を受験して、2級とか準1級合格の生徒は出ているのか伺います。子どもたちの英語力、特にスピーキングの力を上げるためには、英語のスピーチコンテストに参加することが大変よい練習です。

◎指導室長(石坂泰) 
 英検の受験につきましては、東京都の助成事業のIBAを活用し、中学校の全生徒が受験をし、英検3級から5級相当の英語力を測る機会を設けております。また、各学校でも英検については会場などを提供するなど、生徒が受験しやすい環境を整え進めているところです。英検の2級や準1級につきましては、実際合格した生徒もおり、そういう生徒が、海外派遣へ応募する際に努力をしている生徒の意欲を高め、派遣後に合格をするという生徒もおります。

◆委員(井上ノエミ) 
 中学生のスピーチコンテストでは、高円宮杯全国中学生英語スピーチコンテストが大変有名です。全国から10万人の中学生が参加する大きなスピーチコンテストです。学校から推薦された生徒が参加できて、各地で予選会があります。今年も東京の予選会には多くの中学校から参加していましたが、墨田区からは誰も参加していませんでした。墨田区の子どもたちにも英語のスピーチコンテストに積極的に参加してもらいたいと思いますが、ご見解をお伺いします。

◎指導室長(石坂泰) 
 スピーチコンテストにつきましては、学校での掲示等を通じて生徒に案内を行っております。引き続き、東京都からの通知等も含め積極的な参加を、学校を通じて生徒に呼び掛けてまいります。

◆委員(井上ノエミ) 
 特にオーストラリアの派遣生には、来年のスピーチコンテストに是非参加してもらいたいと思います。
 次に、上履きなどの購入における学校指定について伺います。
 特定のメーカーの上履きを指定して、特定のお店から購入させている学校もあるようです。その場合には、指定の理由を保護者に説明する必要があると思います。保護者からの要望ですが、なるべく学校指定はなくしてもらいたいと思いますが、ご見解を伺います。

◎学務課長(西村克己) 
 名古屋の教育委員会で、学校指定の運動着というものを指定しないことにできるようにしたというような報道は私も見ました。運動に適した服があればどのようなものでもよしとするというのも一つの合理的な考え方でございますけれども、一方で運動会などで一体的な演技、行動をする場合や移動教室などで学校を出る場合は、ユニフォームとか、目印のような服が適していると考えております。
 現状では、各学校は運動着の仕様を指定しておりますが、指定する場合は、おっしゃるとおり、その理由については保護者に合理的な説明でご納得いただく必要があると考えております。色や形とか大きな枠は指定したとしても、メーカー、型番とか品番まで細かく指定せず、一定の選択の幅があることが保護者負担の軽減になると考えておりまして、実際に見直した学校もございます。また、校章を刺しゅうしたり、プリントしたりすることのみをもってして、事実上の特定の販売店を指定することにつながらないように、教育委員会事務局からも引き続き指導していきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 墨田区の小学校では、オンラインでの授業は正式に認めていないと聞いていますが、そうなのでしょうか。なぜ認めていないのか伺います。

◎指導室長(石坂泰) 
 小学校のオンライン授業につきましては、実施をしてはおります。こちらにつきましては、令和4年3月に指導室のほうで周知をしました墨田区立小・中学校不登校児童・生徒の出席の取扱い等に関するガイドラインに基づいて、各学校が判断をしております。
 ICT機器を活用し、在籍校の授業を自宅に配信して行う学習で、その二つの方法を組み合せて行う学習指導を実施したと校長が認める場合、オンラインを活用した特例の授業として認め、指導要録の別記様式として記録することとしています。実際に、このガイドラインに基づいて活用されているところもございます。

◆委員(井上ノエミ) 
 インフルエンザなどで学級閉鎖になった場合でもオンラインの授業は認められるということですか、確認します。

◎指導室長(石坂泰) 
 感染症のまん延などで学級閉鎖になった場合には、まず子どもの体調の回復を優先させております。児童・生徒の感染状況やそれまでの学習状況に応じて、同時双方向型のオンラインを活用した学習指導は、その状況に応じながら行うところもございます。ただし、先ほどもお伝えしたとおり、学級閉鎖を行っている場合には、まず児童・生徒の体調の回復が優先と考えておりますので、その場合出席停止などとしてその日数は記録し、オンラインで学習指導を行った場合でも授業時数としてカウントをすることはございません。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、学校での性暴力について伺います。
 教師の生徒に対する性暴力はなかなか表に出てこないので、発見するのも難しいと思います。子どもたちは、そのような被害を受けてもなかなか口に出していません。学校が事実を確かめるための調査を行っても、校長や先生に子どもたちは何も言わないので、結局うやむやになってしまうと思います。
 被害者が子どもであるので、警察の捜査も難しいと思います。子どもたちが心を開ける専門のカウンセラーを活用して、何かあれば子どもたちの相談に乗れるような体制が必要だと思います。性暴力は犯罪であり、校長に任せておいて解決できる問題ではないので、教育委員会が主体性を持って動く必要があると思います。ご見解を伺います。

◎指導室長(石坂泰) 
 性犯罪、性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすことから、その根絶に向けた取組を強化する必要があるというふうに考えております。国や都の方針を踏まえ、子どもたちが性犯罪、性暴力の加害者に対して傍観者とならないように、命の安全教育を推進しているところです。あわせて、悩みや心配事があったときには、スクールカウンセラーや都や区の相談窓口などを活用していけるよう、学校を通じて児童・生徒にその旨を改めて周知をしてまいります。

○委員長(堀よしあき) 
 それでは、まず委員間討議の内容及び対象者について、簡潔に発言願います。

◆委員(おおこし勝広) 
 まず、内容につきましては、先ほど質問で取り上げさせていただいた特別支援学級、固定級に通っている方々の登校支援としての移動バスの導入についてでございます。
 固定級の増設というか、各校配置には時間が掛かるというところから、それまでの暫定的な対処として、登校支援について是非とも移動バスの導入をと、そういった保護者からのお話がありまして、各会派のご意見を拝聴したいと思っております。
 対象は全会派でございます。よろしくお願い申し上げます。

○委員長(堀よしあき) 
 それでは、委員間討議を行います。
 順次発言を願います。

◆委員(井上ノエミ) 
 おおこし委員のアイデアに同意します。